ロータリー財団奨学生最終報告 井本 望(第11回)
2024年10月07日
2022 ~ 2024年度 グローバル補助金 奨学生
井本 望
第11回 最終報告(2024年8月1日 ~ 2024年9月14日)
1. 基本情報
カウンセラー(派遣側) | 米澤 哲也 様(宇佐ロータリークラブ) |
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カウンセラー(受入側) | Georgina Reed(R.C of Brighton & Hove Soiree) |
教育機関 | University of Sussex |
専攻分野 | 平和構築と紛争予防 |
2.学業面での成果,状況,予定等
8月は修論大詰めとなり、図書館で一日を過ごす日々が続きました。担当のSupervisorは最後まで懇切丁寧に私に伴走してくださり、大変心強く、アカデミックなモチベーションを高く保ちながらこの最終段階を駆け抜けることができました。「とにかく時間が足りない」と焦っていた私に対して、同氏は「10,000字のsmall projectだから、pilot studyでok. 本格的にはPhD」と言葉をかけてくださいました。肩の荷がスッと下り、以降は心構えが変化し、気持ちが多少和らいだ中で残りの修論に取り組むことができました。同氏の存在なしには私の修論の夏は全く違った景色になっていたと思います。同氏からの励ましと数多くの指摘・助言を通して、私自身、成長を感じることができた夏となりました。
修論を無事に提出した際は、緊張と安堵と達成感が入り混じったような気持ちで、不思議な心地がしばらく続きました。数日経った後、日常のルーティンが変わり、図書館に通うことがなくなった現実の中でようやく「終わったんだ」と実感が湧いてきたように思います。
修論のタイトルは、「A Comparative Analysis of Childhood Experiences in Northeast Brazil through the Lens of ‘Possible Selves’: Focusing on the Most Marginalised Children」(‘可能自己’のレンズを通した、北東ブラジルにおける子ども時代の経験の比較分析:最も周辺的な地位に追いやられた子どもたちに焦点を当てて)です。論文は50ページに及び、10,000字をやや超える分量で仕上げることができました。詳細については、今後の例会での卓話やお会いした際にぜひ直接ご報告・ご説明させてください。
3.受入ロータリーとの交流
8月1日(木)、ディナー例会に出席しました。事前にご依頼があり、留学生活の進捗および英国でのカルチャーショックについて3分ほどのスピーチを行いました。修論で多忙な状況を配慮してくださり、口頭で数分で構わないとのご依頼でした。ご配慮は有難かったです。ディナーを通してクラブの皆様と交流でき、良いリフレッシュにもなりました。
9月5日(木)、ディナー例会に出席しました。私にとって、この日が最後の例会出席となりました。感謝のスピーチをさせていただき、皆様の前で正式に御礼をお伝えすることができました。クラブからは記念品とメッセージカードを頂きました。ディナーを通して皆様とまた交流でき、今後への激励の言葉をかけていただきました。
クラブの皆様、この一年間大変お世話になりました。皆様を通じてキャンパスライフとはまた違った景色を数多く見せていただき、英国社会を学ぶ上で絶好の機会を沢山いただきました。イベント等の参加を通じては素敵な思い出も沢山作ることができました。とりわけ、私のメンターを担当してくださったAnnita、そして身近でよく顔を合わせていた国際チームの皆様には本当に良くしていただき、感謝の気持ちで一杯です。本当にありがとうございました。
4.その他
9月14日(土)に退寮し、その後ロンドン観光を経て、18日に無事に日本に本帰国しました。ちょうど丸一年の留学生活でした。振り返るとあっという間でしたが、こんなにも一日一日が濃かった一年は初めてだったように思います。英国修士一年のスケジュールは想像以上に多忙でタイムマネジメントを迫られた日々でしたが、修了した今、自分自身の成長も実感できていることは本当に嬉しく、留学して本当に良かったと幸せを噛み締めています。アカデミックな世界に触れ、追究していく上での知的でクリエイティブな感覚はこれまでの経験の中では味わったことのない境地でした。また近い将来に戻ってきたい世界を見つけることができました。
今後の進路ですが、現在就活中です。またご報告させてください。
最後になりましたが、本留学の実現を奨学金決定当初より熱心に温かく支えてくださり、途中見舞われた困難の中でも根気強く伴走してくださった林財団部門長様、宇佐RCの米澤様に心からの感謝の気持ちを述べさせていただきたく、特筆いたします。大変お世話になりました。本奨学金なしには留学は叶いませんでした。奨学金のお陰で、英国大学院留学という長年の夢が叶い、今は次の夢を見据えることができています。留学生活はこれまでの人生で最高の一年になりました! 今後は私自身の将来の活躍を持って恩返ししていくことができればと思います。長い目で見守っていただけますと幸いです。本当にありがとうございました!
Sussex大学の看板
修論提出後にSupervisorと
ディナー例会にてスピーチ(9月5日)
ロータリアンの方と記念撮影(9月5日)
ディナーの様子(9月5日)
コースメイトらとFarewellディナー
退寮日、フラットメイトらと共に