ロータリー財団奨学生中間報告 筒井 康美(第15回)
2024年11月05日
2022 ~ 2023年度 グローバル補助金 奨学生
筒井 康美
第15回 中間報告書(2024年10月1日 ~ 2024年10月31日)
1. 基本情報
カウンセラー(派遣側) | 林 明様 R財団部門長(熊本江南R.C) |
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カウンセラー(受入側) | Oliver Friedrich様(R.C of Berlin International) |
教育機関 | ベルリン工科大学(ドイツ) |
専攻分野 | 水と衛生 |
2. 学業面での成果,状況,予定等
10月も引き続き修士論文の作業を進めました。作業の進行は、定期的に指導教官の先生に面会し指導を受け、その間は先生からの宿題を含め自分で作業を進める方法で行いました。
ベルリンの都市治水について、指導教官の先生の案内で①パンケ川流域、②ルメルスブルグ湾地区、③ベルリン最古の浄水施設(道中でオリンピック競技場見学)にて現地視察を行いました。
10月15、16日に「InfraSpree」という、ベルリンの水管理および技術インフラストラクチャに関する学会に、指導教官の先生とともに参加しました。学会のエクスカージョン(現地視察)ではベルリンで最新の雨水管理計画が適用されたバックワー地区の見学に参加しました。
3. 受入ロータリーとの交流
10月18日および25日の定例会に出席しました。
18日の定例会はロータリアンの一人によってSimens社の交通サービスのデジタル化について、その理由や将来期待される効果についてプレゼンテーションがありました。
25日の定例会は当初ウクライナの首都キーフの現在の様子についてのプレゼンテーションが企画されていましたが急遽延期となり、ロータリアンの一人によってITネットワークに関するプレゼンテーションが行われました。
4. その他(留学先での出来事等)
10月でベルリンに到着して丸1年が経過しました。
10月18日ロータリー定例会の開始前の様子。定例会は開始時刻が平日朝8時と早いにもかかわらず最近とても参加者が多いので、大きな会場になりました。
ベルリンオリンピック競技場はベルリン最古の浄水施設と同じ西ベルリン地区にあります。この競技場は1936年のベルリンオリンピック以降もサッカーの試合等で今も活発に使用されているとのことです。
ルメルスブルグ湾地区は「スポンジシティ」概念に基づいて計画された地区で、雨を地中に吸収するように作られています。写真の芝生エリアは中央がくぼんでおり、ここに向かって雨水が流れ込み、芝生面からゆるやかに水が地中に吸収されます。この排水方法は雨水を下水処理場に運び処理する電気も不要であることから地球温暖化対策にも貢献すると考えら
れています。
「InfraSpree」(10月15日)の様子。写真の「水に配慮したまちづくり」のセッションは満員で、ベルリンにおいてこのテーマの関心の高さを感じました。
バックワー地区の現地視察。地区を取り囲むように写真のトレンチが地中に設置され、雨水を集め、活用する仕組みについて説明を受けました。のちにこのトレンチの上には植生が植えられ、自然な景観になります。